動悸で息苦しい、心臓がバクバクする
「動悸」とは、心臓の鼓動をドクンドクン、ドキドキなど強く感じる状態です。
脈の乱れや脈の飛び、心拍が速い(1分間に101回以上)、遅いなどの症状を自覚します。健康な方でもこのような症状が出現することがありますが、何かしらの重大な病気によって引き起こされている場合もあります。
また、通常は激しい運動後などをしても時間が経つと動悸や息苦しさは改善されますが、階段の上り下りなど少し動いただけで感じる場合、もしくは安静にしていても動悸や息切れを感じる場合は、大動脈瘤や心筋梗塞、狭心症などを発症している可能性があります。
動悸の症状に気づいた場合は、速やかに当院にご相談ください。
動悸の原因は?ストレスも関係あるの?
動悸は何かしらの疾患以外でも緊張やストレスなど数多くの原因によって引き起こされます。
原因①不安・緊張
緊張や不安を感じると交感神経の働きが強くなり心拍数が速くなって動悸を感じます。
原因②病気
高血圧、心不全、狭心症、不整脈などの病気によって動悸が出現する場合があります。
原因③ストレス
何かしらの疾患以外にもストレスによって動悸を感じる場合があります。
ストレスが原因で交感神経が興奮して緊張状態になる、自律神経のバランスが崩れることにより動悸が現れます。
また、お酒やお薬などが原因となることもあります。
動悸の原因となる病気
動悸を引き起こす疾患として以下のようなものが挙げられます。
不整脈
不整脈は、脈が不規則、遅い、速いなど異常に脈を打つ状態であり、動悸の他に胸痛や呼吸苦などの症状が起こります。
狭心症
狭心症は動脈硬化によって引き起こされることが多く、心臓へ血液を流す冠動脈の血流が低下して心臓の酸素が不十分になり、動悸や胸痛などの症状を感じる疾患です。
心不全
心不全は心臓の機能が衰えて体に血液を送れなくなった状態であり、弁膜症、心筋梗塞、不整脈が増悪した結果として引き起こされる状態です。動悸以外にも数多くの症状が生じます。
弁膜症
心臓の弁の機能が異常となり、血液が逆向きに流れたり妨害されたりする状態です。症状は胸痛、呼吸苦、動悸などがありますが、何も症状がない場合もあります。
高血圧症
高血圧症は正常な範囲以上の高い血圧が継続する疾患です。大半の場合では症状がないですが、増悪すると頭痛、呼吸苦、動悸などの症状が生じます。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
甲状腺ホルモンが異常に多く分泌されることが原因です。症状は多様であり、全身倦怠感、疲労感、手足の震え、呼吸苦、動悸などが生じます。
気管支喘息
空気が通る気管支が狭窄するため呼吸しづらくなる状態です。特有の症状として、痰、喘鳴、呼吸苦、動悸などが挙げられます。
動悸の症状チェック
動悸で感じる症状は個人差があります。具体例として次のような症状があります。
- 胸が痛い
- 息をするのが苦しい
- 脈が不規則になる
- 鼓動が急に、もしくはゆっくりと速くなる
- ドキンという鼓動がする
- 脈が抜ける
次のような症状を認める方は不整脈の可能性があります。症状の出現の仕方にも注意が必要です。
- 昼間だけ出現する
- 一日中ずっと出現する
- 緊張した時に出現する
- 就寝中に出現する
- 食事をした後に出現する
- 動いていない時に出現する
- 運動時に出現する
このような症状をしっかりと確認することで不整脈かどうか、どのタイプの不整脈が発症しているのかをチェックできます。
動悸の検査
医師が心音を聞いたり脈拍を測定したりした後、超音波検査、心電図検査、血液検査、血圧測定などを状態に応じて実施します。
また、患者様のお家で24時間ホルター心電図を行う場合もあります。心臓の他に原因がある可能性が高い場合は、甲状腺ホルモン値や血糖値を測定、貧血の有無などをチェックします。
動悸の治し方
薬物療法
抗凝固薬や抗不整脈薬など患者様に合ったお薬を使います。
生活習慣の改善
軽度の頻脈の場合、運動習慣や食事生活を見直すことで改善する場合があります。
また、タバコをやめてしっかりと寝て休むのも重要です。
カテーテル治療
お薬を使っても効果が不十分な方に対してはカテーテル治療を検討します。
実施する場合は提携している病院へ直ちにご案内いたします。