禁煙したいけどやめられない…お悩みの方へ
タバコを吸うことは、自分の健康だけでなく、身近な人の健康にも被害を及ぼします。
禁煙が難しい理由には以下のことが考えられます。
- 喫煙が習慣化している
- 心理的に喫煙へ依存している
- 身体的にニコチンへ依存している
禁煙外来では、上記のような理由で禁煙ができない方々のカウンセリングやお薬を使った治療を行います。タバコをやめたいけれど一人ではなかなか禁煙できない方は、お気軽に当院までご相談ください。
禁煙外来は【保険適用】で受けられます
2006年から禁煙治療が健康保険等の対象となりました。健康保険等で禁煙治療を受けるには必要要件があり、初めの診療時に医師の診断が必要です。要件を満たせば患者様は金銭面の負担が少なく受診できます。もし要件を満たさなくても、禁煙治療は自由診療でも受けられます。受診の前にセルフチェックを行いましょう。
保険適用の条件
- 医師から説明を受けた禁煙治療の内容に同意する
- 今すぐにでもタバコをやめたいと思っている
- 1日にタバコを吸う本数に喫煙している年数を掛けると200を超える
※2016年から、35歳未満であれば200を超えなくても保険適用での治療が可能となっています。 - ニコチン依存度を調べるテスト(TDS)が5点以上となる
加熱式タバコも対象になります
上記の条件に当てはまる場合、加熱式タバコを使用している方も禁煙治療が健康保険の対象になります。加熱式タバコの種類は、プルームテックやグロー、アイコスなど様々ありますが、種類に関わらず治療には健康保険が適用されます。
当院で行う禁煙外来の治療・特徴
当院では、タバコをやめたいのにやめられない方でも無理なく禁煙できるようにサポートいたします。禁煙を無理やり強要することはありません。
また、日本禁煙学会認定の禁煙専門医である院長は、勤務医時代からこれまでの長い期間、禁煙サポートを行っています。
禁煙成功の可能性が高い治療を行うために、病院の禁煙外来の受診をお勧めします。
禁煙外来の成功率
ニコチン依存症という疾患になると、自分の思いだけでは禁煙しにくくなります。タバコを我慢することで、より吸いたい衝動を抑えられなくなってしまう場合もあります。自分だけでの禁煙成功率はおよそ10%と報告されています。きちんと治療をした場合は70~80%と、成功率は高くなります。
上記のことから、ニコチン依存症には治療が必要となります。今では以前よりも健康保険適用で多くの方が治療を受けられるようになっています。禁煙外来は、タバコをやめるための最も簡単で早い方法です。
禁煙外来で行うお薬の処方
当院では現在、貼り薬(ニコチネルTTSパッチ@)を使用した禁煙外来を実施しています。
ニコチンパッチは薬局などでも購入できますが、禁煙外来では市販のものよりもニコチンが多いものが処方されます。
喫煙本数が多い方ほど、クリニックで処方される高用量のものから始めて頂くほうが、初期の離脱症状が緩和され、禁煙が成功しやすくなります。
- おくすりは院外処方です。
- 内服薬(チャンピックス)は供給が安定しないため、現在停止しております。
治療期間・服用のスケジュール
ニコチネルTTSによる禁煙治療を受ける方は、12週間に計5回通院します。
各診察では、喫煙状況の問診や息に含まれる一酸化炭素の測定、離脱症状の確認や対処法などのカウンセリングや治療を受けます。
このスケジュール通り治療を進め、禁煙を続けましょう。
副作用
皮膚の発赤、赤み、かぶれ
パッチを使用した箇所が局所的にかぶれたり、赤みや発赤が起こったりする場合があります。
不眠
ニコチンによって不眠症状が起こる場合がありますが、パッチの使用方法を変えることで改善する場合があります。
禁煙で起こる身体の変化・メリット
禁煙開始直後~
禁煙を始めた直後から、体はタバコによって受けたダメージから回復する方向に向かいはじめます。
タバコを辞めてから20分で、脈拍や血圧は正常値近くまで戻ります。
その後およそ8時間で、血液中の酸素濃度が正常値近くまで戻り、息がしやすくなります。
1日~3日後
禁煙の辛さは、禁煙を始めてから1日~3日がピークと言われています。
しかし、禁断症状が見られる反面、肺はきれいになりはじめ、心臓発作を起こす可能性が低くなります。その他、運動機能や肺活量、胃の機能、嗅覚、味覚なども回復しはじめます。
1~2週間後
禁煙開始から1〜2週間経つと、辛さはピークを過ぎて治ってきます。ただし、気が緩んで、1本だけなら大丈夫とタバコに手を出してしまいやすくなる頃でもあるため、注意が必要です。
また、この頃から睡眠や循環器の機能が良くなりだします。お肌の質や体の冷えなども改善が見られ、女性であればお化粧ノリの良さを感じられるでしょう。
1ヶ月~1年後
禁煙開始から1ヶ月~1年が経つと、禁断症状は見られなくなります。
心筋梗塞、インフルエンザや風邪などの感染症といった疾患などにもかかりにくくなります。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)が見られる方は肺機能が改善していきます。
タバコを吸いたい気持ちが出てきても、吸ったら今までの努力が無駄になってしまうと感じるようになります。ただし、中には「1本だけなら・・・」と手を出してしまう方もいます。
2~5年後
禁煙開始から2〜5年経つと、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などを引き起こす可能性が低くなります。
10~15年後
禁煙開始から10年以上経つと、肺がんになる可能性は平均でおよそ50%程度低くなります。
同時に、その他の様々ながんや生活習慣病などを起こす可能性も低くなります。
費用
3割負担 | 2割負担 | 1割負担 | ||
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初回診療 パッチ14枚処方 | 診療費 | 2,010円 | 1,340円 | 670円 |
薬剤費 | 1,530円前後 | 1,020円前後 | 510円前後 | |
2週間後 パッチ14枚処方 | 診療費 | 1,130円 | 760円 | 380円 |
薬剤費 | 1,530円前後 | 1,020円前後 | 510円前後 | |
4週間後 パッチ28枚処方 | 診療費 | 1,130円 | 760円 | 380円 |
薬剤費 | 2,440円前後 | 1,630円前後 | 810円前後 | |
8週間後 処方なし | 診療費 | 930円 | 620円 | 310円 |
薬剤費 | - | - | - | |
12週間後 処方なし | 診療費 | 930円 | 620円 | 310円 |
薬剤費 | - | - | - |
- (注1)保険適用は禁煙外来開始から12週間です。その後1年間(開始日より)は保険適用外です。
- (注2)お薬の代金は調剤薬局での算定条件などで若干金額が異なる場合があります。